複数の展開、結末が発生するゲーム
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ゲームを作る時、けっこう悩むのが分岐の有無です。
1.分岐のあるゲームを作るか
2.分岐が無く1本道のゲームを作るか
うむむむむむむ
● ゲーム特有の価値は、分岐にある
1本道の物語(感動物、恋愛物、アクション物、ホラー、エロ・・などなど)
制作者が用意したこれらの物語を閲覧する媒体としては、
ゲームの他に映画、小説、漫画、アニメ等もありますが
映画、アニメ
動き、演出、見る手段の手軽さ
小説、漫画
低価格、物量
ゲームは、1本道の物語を見る媒体としては、これらに勝てない
ゲームが持つ利点は、ユーザーが物語に介入して選択出来る事にある
分岐的な何かが無いとゲームとして見せる意味が無いのだ
● ゲームの分岐パターン
ゲームの分岐もいくつかのタイプに別けてみた
Aタイプ.選択により主筋が変化する
XXルートのように完全に別展開
IFの世界、こうしたら結果がこう変わった
恋愛ゲームなどで選んだヒロインで物語が変わる
自分が関わった物では
鬼畜王ランス、戦国ランス、大悪司、守り神様・・などかな
Bタイプ.主筋は変わらないが、途中の展開が変わる物
途中の選択で、Aを仲間した場合、Aを殺した場合とか
Bを救っていた場合、
途中の選択で何かを得た、失った等の変化がある時
そして、その変化によりエンデングの一部が微妙に変わる物など
ただし、主筋は大きく変化しない
自分が関わった物では、
闘神都市2、ランス10、GALZOO(パッチ前)・・以外と無いな。
Cタイプ.分岐もどき
Bタイプと同じような選択があるが
時間をかける、またはルートを工夫すると、全て選択出来る
また、シーンからシーンの間に
いくつかの選択肢があっても、どれを選んでも結果が同じ物
RPG等で自由に動け、いろいろな事が出来ても最終的に行き着く先が同じ物
選択によりバットエンドになるが、直ぐにゲームオーバー
これらは、変化が発生したまま物語が進む分岐物とは厳密には言えない
自分が作ったのでは、
ランス4,GALZOO(パッチ後)、ランス6、ランス8等
● 分岐のデメリット
Aパターン、Bパターンの選択分岐こそゲームの本懐
とは思うのだが実際にプレイすると問題が多い
ユーザーとしてプレイした時に感じるのは・・
・失敗ルートを進んでいるかもという不安、時間の無駄感覚
・分岐で選ばなかった展開も見たい、見ないと損した気分
・分岐を埋める為に同じシーンを何度も見る事になる
・分岐を埋める遊びは、ある程度までは楽しいが、それ以上は苦痛
(どの範囲から苦痛になるかは人によって違う)
作る側として感じるのは
・とにかく作業物量が増えてきつい
・見せる価値ある面白い展開はそんなに作れない
分岐や展開を増やせば増やすほど、質の悪いというか、ありがちな
誰でも思いつく展開ばかりになっていく
・デバッグが大変
うーん、└|∵|┐ うーん
私なら「こんな行動をしたい」、主人公にこんな事をさせたい、シミュレートさせたい
と理想的な正しい分岐物とは
ユーザーが選択して、その結果変わる物語を見て満足する遊び方
何度もして全ての選択を見る事とは違うはず
だけど・・
全体の30%だけ見て、残りは見ないプレイはユーザー、制作者側双方に辛い
(コスト的、もったいない的)
● うーん、分岐どうだろうな・・
いろいろ作ってきたが、今度作るとしたら・・・
上記のCタイプで作るのが一番いいんだろうなと
( 選択イベントはあるが、何らかの方法で全て1度のプレイで見る事が出来る )
これが、制作側にもユーザーにも無駄が一番発生しない形だしね
R10も分岐もっと作りたかったんだ・・本当は
だけど、いい展開が思いつかなかった・・
空ルートとかも別の流れにしたかったが、時間的な事もあり後半は海と同じになったし・・
今、Aタイプ、Bタイプが作れないのは
各シーンのクオリティが上がりすぎた為である
テキスト量、演出、CG差分、表情替え、音声等(私のには無いけど)
コンシューマーの「デトロイト」というゲームなんか、凄いとは思うが、引き返せない場所にいっちゃった気がする
後、物語が長くなりすぎて再プレイがきつくなっている。1ルート30時間とか何度もプレイするなんて無理
クオリティ的には、鬼畜王ランスぐらい(テキスト量、キャラ等はカード絵)
長さ的には、ランス2ぐらい
このくらいで作らないと分岐物は作れないだろうな、
今だと同人ソフトみたいな形でしか出せないか