2023年4月20日木曜日

SFからパイロットが消える日・・



SFぽい創作とか考える際

科学設定や表現などは、現実とは違う事が分かっていても、
見映えやドラマ性を優先で誤魔化しているというか
お約束でスルーしている点がいくかあります


1.デザイン.主砲満載の軍艦


第2次大戦頃の軍艦
日本の艦船、大和、愛宕、吹雪、瑞鶴
アメリカの艦船、サウスダゴダ、アトランタ、アレンMサムナー、ホーネット
ハリネズミのように主砲を搭載してかっこいい、そして美しい

SF設定で作られる宇宙戦艦や、空中要塞、そしてロボットも
兵器として主張する大砲やミサイルをこれでもかとゴテゴテ積んでいる

が・・・現代の軍艦は、すげーシンプル
単装砲が1つあるだけ
理由は簡単で命中率が高く発射速度も速いので1門で十分なのだ

さらにSF的というか未来になると、ステルス、装甲、速度
これらの為にシンプルですっきりした流線型のデザインになっていくよね
ステルス駆逐艦のズムウォルト級とか・・・

三体という小説に出てきた、未来の軍艦は、なんの突起物もないつるつる水滴型・・
すげー強いのだが、そんな軍艦のプラモデルとか作りたくないわ

しかし、未来の兵器がそんな風になるからといっても
ゲームやアニメで出てくる宇宙戦艦、複雑な変形機構を持つロボットとか、
兵器であるという見映えも大切なので、昔風の武装満載なカッコイイ物になっている
・・作っている人もそれが嘘である事が分かっているんだけど、格好良さ優先なのだ
正しい、正しいのだ




2.戦闘方式.ドッグファイト


戦闘機同士の空中戦、ロマンです。
巧みな操縦で相手の後ろを取り機関銃で・・バババババ・・

兵器の性能はもちろん大事だが、それを操作するパイロットの能力が重要
命中、回避はパイロットの腕次第

戦闘の主役は、パイロットとメカの両方なのだ

しかし、現代ですらドッグファイトとかほとんど無く
遙か遠くにある敵機をレーダー上で発見してミサイルを撃つ
相手を肉眼で見る事すら無い
パイロットの腕なんて関係ない

また、比較的近距離で使う銃弾やレーザーの場合でも、
センサーや計算で確実に当たる場合に撃つ事になるので
撃ったら当たる、そして、回避なんて出来ない
・・そんなわびさびもない戦闘になるはず

ただ、ゲームやアニメは、ロマン優先で・・
格闘戦やドッグファイトをしている
肉眼で見える距離で戦っているとか・・
パイロットの反応や操作で素早く敵の弾を回避とか・・・
している・・出来る事になっている
今より科学技術が進んでいる未来の戦闘として考えると有り得ないのだが
それは深く考えないの事になっている


3.主役が・・


まぁ、ここまでは、なんとか作る方も見る方もごまかしごまかしで
ゲームやアニメだしな、お約束だと
ミノフスキー粒子があるしなとかで
楽しんで来た

それはそれ、これはこれ、面白ければ良い
リアルである必要なんて無い

が、最近のAIとかの進化を見ていると・・
近い将来、兵器に人が乗って操作するって有り得ない事になるのでは・・と

昔から自動操縦、AIパイロットネタとかあったけど・・
まぁ、細かい操作とか臨機応変とかで人間より劣る物しか作れないようねと思っていたが
現状から未来を創造すると・・確実に人間より優秀に操作出来るよね
というか、今のセンサーが取得する多数の情報を人間は処理しきれないし
反応速度とかも勝負にならない
それに兵器自体、人間が乗っていなければ
その部分のスペースが空くし、空気とか食事とか排泄物とか考えなくていいし
死なない耐圧Gにする為の動作制限も必要なくなるし
もう人間を乗せている事はデメリットばかりになる
人間必要ないのだ、邪魔なのだ

軍艦も何百人も乗って操縦するなど必要なく、2.3人だけ指揮官として乗り込んで
艦載機発進(もちろん全部AI)、あの敵を砲撃しろ、撤退しろ
とか命令するだけで実際の照準や射撃などやらなくなる

近い将来、戦闘機、戦車、一般の自家用車も、そんな光景が当たり前になる
これまでの常識が代わってしまう
 人間が兵器を操縦する
 人間が乗り物を運転する
この概念が無くなってしまった時・・

我々は、SF物のゲームやアニメで主人公がロボットを操縦しているのを素直に見れるだろうか・・・

今もうっすらと感じているが、もう少ししたら・・・

SF物やロボット物が好きで、創作とかでも想像したりする私は
パイロットという存在が作れなくなる、それが一番不安だったりする

ドラマの中心は人間
戦争物や兵器物でも
人間が乗り込んで、その人の力で操作して戦ってもらわないと
各人物の能力差(パイロット技能)とか無いと・・

うーん、無くなるのか
登場人物は、指揮官、メカの開発者・・このあたりだけで作る事になるか
エースパイロットさん達・・・みんな失業してしまいそう
 (現実だけでなくゲームやアニメの登場人物としても)