2023年11月16日木曜日

制作記.ママトト


 私が制作に関わったゲーム(22)

発売日 1999年7月
価格  7500円
ハード Windows

監督/ゲームデザイン/メインシナリオ.ぷりん
カカロモード、キャラシナリオ一部.TADA
原画.Min-Naraken、織音、おにぎりくん他

通常は、監督が私で補佐がぷりんというパターンが多いのですが
これは、ぷりんが監督で私は補佐です
DALK、闘神3、ランス9と4回してますね



で、このママトトだけど
ほんといいゲーム、傑作である
アリスソフト歴代ベスト5の一角だよね
少し古いが機会があれば是非プレイして欲しい

ポイント1.独自の世界観
動く城(国家)が走り回って戦うというトンデモ発想
生きているし・・心臓もあるし
ハウルの動く城が2004年だからそれより前だよね

ポイント2.ナナス視点とカカロ視点

和姦エロより陵辱エロの方が好きだ、女の子は不幸になるべきだ
だが、一般的な陵辱ゲームのように陵辱されるた為に用意された女の子だと物足りない
霊愛ゲームで出てくる女の子のように大切に愛されたキャラが陵辱されないとつまらんのだ
その欲求を十分に満たすシステムとして

ナナス視点(主人公、良い子です)
 と
カカロ視点(ナナスの父、こっそり女の子を付け狙う外道)

この両方を同時にプレイするという画期的なシステムが出来たのだ
いやー素晴らしい

ポイント3.面白いゲームシステム


キッズシステム、ママトト要塞の拡張、段階に分かれた防衛戦
たまにある各キャラの見せ場となる特殊戦闘
どれも良い出来で面白いのだが、私的に最大のポイントと思っているのが
視認性とシンプルな操作

マップ全体が1画面に収まっており、マスとコマが見やすい
戦略を意識する上で必要なサイズも満たしており
操作も簡単でテンポ良い
なんというか、ゲームとしてちょうど良い感じなんだよね


のちにゲーム画面はポリゴン化なども進んで派手で綺麗になっていくが
それゆえにアップ気味の視点となりゲーム画面としての情報量が少なく視認性も落ちていった
それが望まれていたからではあるのだが・・
個人的には・・

RPGだと闘神都市2
タクティカルRPGだとママトト

この画面(情報密度)がゲームとして最適だと今でも思っている




Min-Narakenが描いたパッケージ絵
ほんと素晴らしい、このポスターは永久保存で残しています






成功したゲーム開発


もうだいぶ昔の事だし、喉元過ぎればなんとやらという事もあるけど
ママトトは成功したゲーム開発だったと思っている

これは、売れた、売れなかったという商売的な事では無く
会社というチームでゲームを作る際の理想到達点というか・・

チームで物作りをする上での理想到達点
・ 一致団結
・ スタッフがアイデアを持ち寄り、相乗効果で1人では思いつかないレベルの物を作る
 

そう、どこの会社もゲームとか作る際には、やっぱこんな開発を目指しているんだよ
1人のアイデアでは限界があるからね
実際、そうして出来たゲームはやっぱり出来も良い

常にこうありたいと思うのだが、実際は・・・なかなかそうはいかない


理想.相乗効果で大成功 
 リーダーが方向性をしっかり持っている
 各スタッフはリーダーの方向性にそってアイデアを出し合う
 相乗効果で面白い物が出来る


理想崩れ.よくあるパターン.完成はしたけど・・
 リーダーがスタッフに意見を求めるが
 スタッフがリーダーに合わせるという事が出来ない(リーダーを信頼していない)
 意見が噛み合わず、気持ちがバラバラでの開発状態となる
 
 なんとかリーダーがまとめて完成はするが・・
 リーダーにもスタッフにも、もっとうまくやれたのにという心残りが発生する


次点.リーダー独断となるが統一感があり完成度が高い

 相乗効果がうまく狙えないのなら、
 スタッフからの意見提案を求めずリーダーが全て決める方がマシ

 リーダーが自信と責任を持って独断で進める
 各スタッフはリーダーに黙々と従う
 
 これはこれで完成度が高く良い物が作れる
 ただ・・スタッフはちょっと寂しいかな、リーダーも寂しいかも


最悪パターン、現場崩壊

 リーダーの方向性が曖昧
 各部門への指示も餅は餅屋的な感じでスタッフに丸投げ
 
 噛み合わない場所が出てきても調整も出来ない
 カットも出来ずに分量(無駄な)だけが増えていく
 
 リーダーもスタッフも他人毎のように開発を考え
 誰も責任を取らない

 ・・・・やだね・・これは・・
 でも、いっぱいあるよね
 ゲームに限らず、世の中の多くの事業でも・・・



ママトト開発に関しては、そういう面で
理想的な開発状況だったなぁと・・
なんかしみじみ・・ (私だけの思い込みかもしれませんが・・)

常に、こういう開発を目指したいけど
この辺りはタイミングもあるかな
会社が設立して何年ぐらいの時期とか・・
スタッフの総数とか・・
スタッフの年齢とか・・
その時の業界の様子とか・・
会社の危機具合とか・・
・・・
・・
出来る時もあれば、出来ない時もあるのだ


そうそう・・このママトトには
そういう出来ないタイミングとで頓挫した開発
 ランス5
 Vis-A-Vis(カードバトルゲーム)

これらの使えなかった開発素材も流用しているんだよね

日の目を見なかったカードゲームの映像データ(むっちゃ大量にある)

後、どれがどれとは言わないが開発頓挫したランス5用に書かれたキャラも・・・

・・・うーん、やっぱ感慨深い
ママトト尊い

この後、こんな関連ゲームも作られるよ、こっちも良い