制作記．ランス３

 

私が制作に係わったゲーム（９）

思い出メモ

発売日．１９９１年１１月

価格．６８００円

ハード．ＰＣ９８．Ｘ６８．ＴＯＷＮＳ

ついにランスも３作目です。

世界観的にも確立してきて

大きな国家、リーザス、ヘルマンの戦争が舞台となっています

いやぁ、戦争とか歴史物が好きなんで

そういうのをやりたかったのだー

当時のＲＰＧとかは、まだ勇者が単身または数名のパーティで

敵王国を倒すという話ばかりだったしね

組織、軍隊をちゃんと出したかった

こういう軍事作戦マップが大好きなんだよー

男の子ならみんな憧れるよねー

物語全体は・・

　起．主人公登場、ヘルマン軍に攻められたリーザスを救う為

　承．ヘルマン軍と戦う

　転．事件真相、ヘルマン軍の裏には、魔王の復活が・・

　結．魔王の復活を止める

すごいベタです。

魔王復活とか・・・うん、王道ベタ街道まっしぐらだね

ランス君の鬼畜行為もノリノリというか、

いろいろな鬼畜行為のパターンが初展開となるので

やりやすかったよ

・・シリーズが続くとネタ被りというか新ネタが大変になるけどね

いや、ランス君の鬼畜行為に限らず

ＲＰＧとしての各種ネタ、イベントのネタ・・

まだ誰もやってない、あまり知られていないパターンとか

この頃は使い放題だったからやりやすかったなぁ

そうそう、ちょっとかっこ悪い単語は、わざとです。

魔王、聖剣、白色破壊光線、ランスアタックとか・・

中二病的な単語、造語（ドイツ語、英語などの語感から取ったような物）とか・・

恥ずかしくて作れないのだ

ちらっと入れた所で、誰かに「ふふーん、にゃにゃ」とかされたら死にそう

その辺り、逆な形で変にこじらせてしまって

かっこいい単語＝かっこつけな単語＝恥ずかしい

と・・そんな感じで、出来なくなったんだよな

なので、あえて　かっこつけずに　シンプルにベタで恥ずかしい単語を使っていたのだ

「ふふふ、ベタだろ、だが、これがカッコイイんだよ」

と・・・自分の中で構築してたんだな

後のアムやダークランスとかの中二ぷりは、ヨイドレや織音に全て任せたのだった

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ランス３のゲーム画面

闘神都市でフィールドを歩けるＲＰＧが作れるようになったので

うーん、素晴らしい

かなり映像的に綺麗にかけるようになった

さらに、ユニットを動かすという場面演出も入った

これやりたかったんだよね

マップを歩くゲームの標準的な形になったかな

普通のメーカーさんと比べても遜色が無いレベル（・・・言い過ぎ）

ただ、マップ部分が大きく綺麗になったので闘神都市１のように広域地図を同時に表示とかは出来なくなってしまった。

戦闘画面は、なんとタクティカルバトルです

きっとシミュレーションゲーム好きで拗らせていたんだな

なかなか良いシステムだよね、この方向性でソシャゲーとかの戦闘システムを

これで作っても良いと思うんだけどなぁ

今作るならこんな仕様

・全部フルオート

・戦闘に参加するキャラを設定出来る

・各キャラの初期配置を設定出来る

各キャラの戦闘アルゴリズムは決まっているので

それを考慮して配置などを決める

マップ兵器とかも在るといいね

志津香が白色とか使うと、左３列にビームとか撃つが味方も巻き込むので配置が重要となるとか・・

うん、楽しそう。

また、作ってみたいなぁ

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未処理のネタとか、作りかけポイントとか

当時は、勢いで無計画に作っていたので

後で何か考えてサブイベントでも入れようとかいう場所がいくつかあります

コーの町とか、ティティ湖とか、後遊園地も・・

結局、使う事なく謎の場所になったね

ランス２や闘神都市１にもそんな場所はあったりする

これは、私の作り方がそうなんだけど

ランスシリーズの設定も

これは後で使えるかもしれないという事で

深く考えずに配置している物や、用意した物が多いのだ

・・・忘れたり、無かった事にする事も多いけど

後、肝心のラストバトル

開発の時間が足りなかったのか、調整の時間が取れなかったのか・・

初期発売版のラストバトルは・・・・

のちのバージョンでは修正したけど

ランス２の時のように、もうちょい発売日を延期して

完成度を高めていたらと・・思う所もあるとげ

発売直後に沙織事件が発生した事を考えると

延期せずに発売したのは奇蹟的な幸運だったんだろうな

沙織事件直後だと、極端なエロ規制が必要だったので

一部シーンカットや巨大マスクモザイクとか付ける事になっていたかもしれない

パットン君

はい、この物語でかっこ悪く死ぬ為に出てきたキャラです。

敵として憎まれ、そして死んでいく・・それが役目でした

しかし、開発中に

パットンをえらく気に入ったユキミさんがぷりんと共に

「パットン殺すなー、もったいない、生き残らせろー」と私に詰め寄ってきた

ＴＡＤＡ「ここで魔人に殴られて死ぬ予定だし、逃げれないよ」

ぷりん「大丈夫です、ハンティが助けに来るんです」

ＴＡＤＡ「ハンティ？　誰？　そんなキャラいたっけ？」

ぷりん「パットンの幼なじみで僕が作りました」

ぷりんの中でパットンの物語は出来上がっていた

私の知らぬ所で

・・・のちに、ぷりんは、パットン、ヘルマンまわりを設定を作るようになっていき

ランス４、ランス９とかの設定を担当していく事になります

２人の判断で生き残らせたパットン君、ほんといい存在になったよ

・・・殺さなくてよかった

ランスシリーズは、私だけで全て決めていく形でなく

ユキミ、ぷりん、織音、とり、ヨイドレ・・

いろいろなスタッフのイメージが混じって出来上がって行く

雑でおおざっぱな世界観だからこそ出来た形だよね

こういう作り方が出来たのは、とても幸せな事だった